DS-Liteとは
DS-Lite(Dual-Stack Lite)は、RFC6333で規定された通信規格でIPv6のみの通信環境においてIPv4 over IPv6技術を利用し、IPv4での通信も可能となります。つまり、IPv6パケットにIPv4パケットをカプセリング化して、IPv4通信を実施する技術の一つです。
具体機には 2018年1月の時点で実施しているプロバイダーは(筆者調べなので漏れている可能性があります。)
- IIJ mio FiberAccess/NF概要
- インターリンク
- Excite
- So-net
これらのプロバイダーで提供しているサービルの一つです。
なぜDS-Liteが高速でインターネットが接続できるのか?
NTTのフレッツ回線を利用しているインターネット回線は従来は下記のような構成でした。(電力系通信会社(eoなど)、So-net NURO光、CATVなどは独自構成なので下記と異なります)
県内毎に設定されたPPPoE終端装置でPPPoEを終端して、そこからプロバイダーに接続して、インターネットに抜ける構成となっています。現状このPPPoEを終端する装置(B-RAS)が輻輳しているため、インターネットの通信速度が低下している状況となっています。現在この状況を見直す動きが出てきており、自由に終端装置を設置できる動きがあります。Geekなページ:IPv4 PPPoE:網終端装置を自由に増設できる接続メニューの提供
輻輳回避に向けて対策を進めていますが、現状ではPPPoEを利用する通信ではどのプロバイダーでも速度低下が発生している状況になっています。ここではPPPoE終端装置をバイバスするために、DS-Liteを利用してインターネットに接続します。
プロバイダーまでの通信を全てIPv6(IPoE)通信することで、現状輻輳が発生しているPPPoE終端装置を通らずにインターネットに到達することが出来ます。PCはブロードバンドルータでカプセル化したIPv4パケットをプロバイダーの区間に設定されたIPv6のカプセリングを解除装置を通過することで、従来のIPv4パケットに戻り、従来通りのIPv4でのインターネット接続が可能となります。
DS-Lite以外のIPoE(IPv4 Over IPv6カプセリング技術)
IPoE over IPv4 の方式は下記3つの選択肢があります。(2018年1月)
VNE | サービス名 | 方式 | プロバイダー |
JPNE | v6プラス | MAP-E | Biglobe など |
インターネットマルチフィールド | IPv4インターネット接続オプションサービス | DS-Lite | IIJ |
BBIX | IPv6 IPoE + IPv4 ハイブリッドサービス | 不明 | ソフトバンク光 |
私自身3社とも利用した結果、それぞれ特徴があるのですが、私自身は最終的には設定可能ルータが多い DS-Lite 接続方式を採用しました。詳細は下記記事をご覧下さい。
- 自宅ネットワーク構成の歴史(その3) ソフトバンク光(IPv4 Over IPv6 トンネル??) / インターリンク(PPPoE) 2017年10月
- 自宅ネットワーク構成の歴史(その4) ドコモ光(Biglobe)(MAP-E) / インターリンク(PPPoE) 2017年11月〜 2017年12月中旬
- 自宅ネットワーク構成の歴史(その6) IIJ DS-Lite / 固定IP さくらVPS経由 2017年12月中旬〜
DS-Lite対応ルータおよびルータ設定方法についてページとして
公式ページとして、DS-Lite 接続確認機種情報 があります。
本サイトにも光電話なし構成の設定方法を紹介していますので参考にしてください。
※IPoEは光電話有無によってIPv6のアドレス割り当て方式が異なります、本サイトでは光電話なしで検証しております。
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DS-Lite (光電話なし)CiscoIOS 設定例
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DS-Lite (光電話なし)VyOS 1.1 設定例
その他ネットワーク解説ページ
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ネットワーク解説