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OSPF Router-LSA (LSA-Type1)

OSPFv2 LSA Type 1 Router-LSAを解説します。
Router-LSA(LSA Type1)はOSPFのLSAの中で最も基本的なLSAになり、OSPFのルータは必ず生成されます。Router-LSAには、作成したルータのインターフェイス情報および接続情報を提供します。Router-LSAは、作成されたエリア内に使用されるため、その他のエリアには伝搬はしません。

OSPFv2 Router -LSA(LSA Type1)のフォーマット

下記は、LSA-Type1 Router-LSAのフォーマットになります。
先頭はLSA共通のヘッダーがあり、Router-LSA 共通部( V|E|B bit / Number of Links) があり、以降Link毎の情報が格納されています。

LSAヘッダーはLSA共通情報になりますので、本ページに記載がない項目は下記ページに記載されています。

LS Type = 1

Router-LSA は LS Type が 1 となります。

Router-LSAではLink State IDはLSAを生成したルータIDが格納されます。

"V" bit

Virtual-Linkが設定されたルータは 1がセットされます。

"E" bit

外部ルート(External)をOSPFへ再配送するASBRルータには1がセットされます。

"B" bit

エリア境界のABRルータには1がセットされます。

LSAが生成されたルータのリンク数が格納されます。

記述するLinkのTypeが格納されます。(Type違いの詳細は実際のトポロジーを元に紹介します)

Link TypeDescription
1Point-to-point connection to another router
2Connection to a transit network
3Connection to a stub network
4Virtual link
Router-LSA Link Type一覧

Link IDに格納される値は、Link Typeによる異なります。(Link IDの詳細は実際のトポロジーを元に後ほど紹介します)

Link TypeLink ID
1 Point-to-PoingneighborのルータID
2 TransitDRのIPアドレス
3 Stubネットワークアドレス
4 Virtual LinkneighborのルータID
Router-LSA Link ID Type別 格納値

Link Dataに格納される値は、Link Typeによる異なります。(Link Dataの詳細は実際のトポロジーを元に後ほど紹介します)

Link TypeLink Data
1 Point-to-Point該当リンクに設定されているIPアドレス 、Unnumberedのアドレスがない場合は該当リンクのMIB-II ifIndex 値
2 Transit該当リンクに設定されているIPアドレス
3 Stub該当リンクのサブネットマスク
4 Virtual Link該当リンクのMIB-II ifIndex 値
Router-LSA Link Data Type別 格納値

# TOS

OSPFの規格が検討された際にIPのTOSフィールド毎に異なるリンクのコストを替える技術がRFC 2328で定義されています。このフィールドに0以外に利用するTOSメトリックの数が定義されています。ただしこの技術を実装しているルータはありません。そのため、原則0が入ります。
#TOS 0以外の時には、TOS毎にリンクコストを格納用に「TOS」「TOS metric」のフィールドが定義されていますが、# TOS が 0の場合はこのフィールドは存在しません。

metric

該当リンクを使用するコスト。

Network Type別 Router-LSA例

構成の違いによる Router-LSA の具体例(パケットキャプチャーおよびshow ip ospf database)を紹介します。

Network Type POINT_TO_POINT

回線がNetwork Type=Point_to_Pointは、ネイバー有無にかからず、Link Type3(Stub)にてLink情報を送信、ネイバー有りの場合は追加で Link Type1(Point-to-Point)が追加されます。

Network Type(回線)ネイバー有りネイバー無し
Point-to-Point・Link Type 1 (Point-to-Point)
・Link Type 3 (Stub)
・Link Type 3 (Stub)
Router-LSA Netowrk Type Point-to-Point 構成での例

Network Type Point-to-Point 構成での R1 Router-LSA databases

Network Type Point-to-Point 構成での R2 Router-LSA databases

Network Type POINT_TO_POINT 構成Configおよびパケットキャプチャー

Network Type BROADCAST

回線がNetwork Type=Broadcast 、ネイバー有無によって生成されるLink情報が異なります。ネイバー有は Link Type 2( Transit ) でDRのRouter-IDをLink-IDを格納されます。ネイバー無しは Link Type 3 ( Stub )

Network-LSA解説

Network Type(回線)ネイバー有ネイバー無し
BroadcastLink Type2 (Transit)Link Type 3 (Stub)

Network Type Broadcast 構成での Router-LSA databases

Network Type Broadcast 構成での Nwtwork-LSA databases

Network Type Broadcast 構成Configおよびパケットキャプチャー

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私が所持しているOSPF本の紹介です。ただし絶版になっている本も紹介していますがご容赦ください。

著:ジョン・T. モイ, 監修:泰弘, 小原, 原著:Moy,John T., 翻訳:トップスタジオ

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